「あ、安西先生おはよーございますー」
「おはよう御座います、私の高屋敷君」
「……」
「何か?」
「…あのね、さっき雪で滑って転んじゃった」
「私の君がそんな目にあったのですか」
やめろー!
「何をですか?私の高屋敷君」
「それだ!なにしを持って僕を勝手に自分のものにしているの?!」
「私の意思によってです」
「僕の意思を考えろー!!」
「あはは、何を況や高屋敷君。始めに君を私のものとしておけば君の意思も私のもの。つまり君は私のものになるしかないのです」
「へりくつゆーな!神かアンタは」
「神ですとも。世界の全ては私のものです」
「…誇大妄想もその辺にしたら」
「ふうん?じゃあ良いですよ、今から私と君は全くの他人です。良いですね?」
「望むとこー」
「では、これにて失礼」
「べーだ!…あ、会長だ」
『おはようございます、安西先生。おはよう、高屋敷君』
「おはようございますよ会長君」
『御機嫌が宜しくないようですが、なにか御座いましたか?』
「別に。ペットが一匹逃げただけです」
「自分が悪いんでしょ?!ペットとか言う人と仲良くする訳ないじゃない」
『そうでしたか。…ふうん…それなら、高屋敷君は今暇かい?』
「う?うん、まあね」
『実は大掃除で君に手伝って欲しいことがあるんだよ。頼めるかな?』
「大掃除?うん、お手伝いするですよ」
『それは助かるよ、地下にある原子力発電所の大掃除なんだけどね、どうもパイプから何か漏れ出て汚れている場所があるみたいなんだ。狭い所だから体格の小さい君に雑巾掛けを…
「嫌だよそんな所!!髪の毛抜けたりするよ!!」
『安西先生の気に入りじゃない君には、こんな事くらいの価値しかないからなあ。我侭言わずに早く頼むよ?』
「うわあああ引き摺らないでくださ…っあああ安西先生助けて!!」
「…」
「謝るからあ!!ペットでも所有物でもいいから助けて僕死にたくないですー!!」
「…」
「センセ…」
『安西先生?』
「…何してるんです会長君。早く掃除しないと年が明けてしまいますよ」
『はい、安西先生』
うわああああああごめんなさい!!ごめんなさいいぃーーー…ーー……ー………!」
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