「安西先生こんにちわこんにちわー!!」
「こんにちは、高屋敷君。今日は随分と元気が良いですねえ」
「あのねーそれがねー、すっごいいいことあったの!聞きたい?」
「ええ、聞きたいです」
「えへへ、あのね、朝一の講義が無かったからガッコの保健管理センターに寄ったんだけどー、そこで身長測ったらね、一センチも伸びてたんだよー!すごくない?すごくない?」
「………」
「あれ?ちょっとーセンセ聞いてた?」
「………せん」
「え?」
「許しません!高屋敷君が高屋敷君が成長するなど大きくなるなど絶対に許しません!」
「ひっ!?」
「しかし既に伸びてしまったならばどうしようもありません…かくなる上は人為的にまた君を小さく軽く愛らしく…」
「い…いや、安西センセ、お願い、その枝切りバサミは…!」
「いけませんよ高屋敷君…伸び過ぎた枝は剪定しませんとねえ?(ジョギン!!)」
あぎゃあああ!?!
「そら、反対の枝も切りましょうね。次は左の根っこに、最後は右の根っこをチョッキンな、と」
うがぎゃ!!いぎゃ!!ぐぎゃがあぁっっ!!!
「おっと…汁が漏れてはいけません。雑菌が入って病気にならないように焼いたシャベルで消毒しましょう」
「いが…ぎゃいいいいいぃぃぃぃぃーーーーー!!?!
「はいお仕舞いですよ。ふふっ、これでもう伸びたりしませんよねえ高屋敷君?もしこれでも伸びるようなら男性ホルモンなんていう君には必要の無いものを作り出すそれを蹴り潰してあげても良いのですけれど…」
「ひいぃ!?いや、いやいやいやいやいや!!」
「ふうん?本当に良いのですか?よしんば君に髭なんか生えたら顎を抉りますよ?」
「生えないから、大丈夫だから、気にしなくていいから…!!」
「そうですか。君がそう努力をしてくれるのならきっと心配要りませんね。良い子良い子、偉いですよ高屋敷君」
「あ…あい、がとうございます…」
「おや、気付けば服が汚れてしまいましたねえ…折角ですのでこの前買ったあのベビードールを着せてあげましょうか。肩の付け根から切り落としてしまいましたから肩紐が掛からないかもしれませんけれど、まあその時はその時で縫い付けてあげますから大丈夫ですよ」
「やめてよ、もうやめてよう…」
「え、何をですか?女装が嫌ですか?それともこれ以上痛い思いをしたくないですか?」
「両方に決まってるじゃない」
「だろうとは思っていましたけど、どちらにせよ止める気はありませんから無駄ですよ」
「うわああーーん!!なんで僕ばっかりこんな目に会うの?!僕なんにも悪いことしてないのに!今日はいい日だと思ったのにー!!」
「あ、そういえば高屋敷君…」
「なに?!またなにか苛めること思い付いたの!?」
「思い出したのですが、朝の背骨は伸びている状態ですので、午前中に身長を測ると実際より長く測れてしまうので駄目だそうですよ」
「…じゃあなんの為に手足を切られたんだ僕はー!?」
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