「♪あったーらしーいーあっさがーきたー


ガララ


こんにちわ安西センセー…?…先生、変な液体の入ったコップを見つめながら佇んでなにやってるんですか?」
「ああ、高屋敷君。実は自白剤を作ってみたのですよ」
「他にする事無いんですか?」
「ありません。…で、飲もうかどうしようか迷っているのですが…」
「なにを自白するの?」
「いえ、特に無いのですが…効果を試してみなくてはと」
「それで自分で飲むの?めずらしー、いつもは学生っていうか僕で人体実験するマッドサイエンティスト教師なのに」
「まあ正直適当に目に付いた薬品混ぜたんで、一般人に飲ませたら面倒な事になるかと思いまして」
「ええー…昔ながらの自白剤で良いじゃん…」
「自白剤としてメタンフェタミン・アンメタンフェタミン系統の通称LSDを使う事はありますが、実際のところ効果は疑

わしいですね。確かに意識レベルが低くなりますから、聞き出すことは可能ですが…ある事無い事を口走りますので、信憑性には問題があります」
「うん、僕はその情報を得てもどうしようもないからね?」
「ま、飲んでみますか…美味しくなさそうですがね………ん……っ……」
「わあ、スッゴクいい煽りっぷりですね安西先生。夏の仕事帰りのサラリーマンが飲むビールよりもいい煽りっぷりですね」
「…ふう。ああ、予想通り美味しくありませんでしたねえ」
「で?どう?なんか言いたくなってきましたかー?」
「………いえ、これといって」
「なんだー。残念でしたね」
「やはり適当に混ぜるだけでは駄目でしたか…」
「そりゃそうですよう。なに混ぜたの?」
「りぽびたん○とおろなみん○と塩」
「その材料でなにしをもって自白剤だと言い張ったんですか?」
「ところで高屋敷君、痩せるお薬と疲れが取れるお薬と良い夢が見られるお薬と幸せに成れるお薬があるのですが、飲みませんか?」
「全部覚醒剤を勧められる時の常套句じゃないですかー!!ダメ。絶対!!人間止めますか覚醒剤止めますかー?!覚醒剤を打たずにホームランを打とうー!!」
「詳しいですねえ。そういえば、最後のコピー【覚醒剤打たずにホームランを打とう】は清原がイメージキャラクターでやっていましたけれど…『清原が覚醒剤を使ってドーピングでホームランを打ってるように読める』と評判だったそうですよ」
「ま、まあ…読めなくも無い…けどさ。…って言うか!ダメですよう安西先生!いくら理科教師でもそういうお薬は持ってるだけで憲法違反なんですからー!!」
「へえ〜…下剤とカフェイン剤と睡眠薬とプラシボ効果のブドウ糖が持っているだけで憲法違反とは知りませんでしたねえ〜」
「なっ…!?」
「おやおや高屋敷君が飲んでいる清涼飲料水にもカフェインとブドウ糖が入っていますよ?警察に出頭してきたらどうです」
「わーん!!不謹慎なネタでからかうのやめてくださいー!!」
「ああ、よしよし…泣かないで下さいな高屋敷君?ちょっと確かめたかっただけなんです…許して下さい」
「ひっく…ひぐ……ふえ?試す?」
「最近大学生が集団で覚醒剤を使用した事件があったのです。まさか君が、とは思いませんが…少し心配になりましてね」
「あ…そうなの?…知らなかったです…」
「すみません、試すような真似をして」
「ううん、気にしないでセンセ?心配してくれて嬉しいですよう…使ってないから、安心してね?」
「そう、ですよね…高屋敷君が、覚醒剤なんかに手を出す筈がありませんよねぇ」
「うん♪当然ですよー!」
「ああこれで一安心です。安心して…


実験台に使えますね」


「…え?」
「耐性が出来ていると効果が計れないのですよ…ああ、高屋敷君が良い子で本当に良かった……ふふふ」
「いや…いやあああ!?なんですかその注射器いやいやいや離してー!!!」
「はいはい暴れないで下さいね〜すぐに気持ち良くなりますからね〜」
「痛っ…!…う…うわああああああああああああ!?!」
「ふふっ、奮発して3グラムも打ってみましたよ?どうです?キマってきましたか?」
「あ…ああ…あああ…」
「………高屋敷君?」
「あは、あはは…あはははははははははは!!!」
「…おや…」
「はわあ気持ち良いですよう安西先生ー…頭スウーってすっきりするのに身体はふわふわ浮いてるですよー…♪」
「……まさか本当に効くとは…」
「えへへ…あははぁー……♪」
「高屋敷君、さっき打ったのはただのブドウ糖だったのですが…聞こえてませんね」
「はうー…♪」
「思い込みがこんなに効き目があるとはねえ?やはり素直すぎて馬鹿な高屋敷君には効果がありすぎるというか」
「んー…?…なんか言ったあ安西センセェー…♪」
「高屋敷君高屋敷君、この錠剤を見て下さいな」
「んー…?」
「この中には、一瞬で覚醒剤の成分を分解する薬物が入っています。と言う訳で…はい、あーんなさい」
「…あー…ん…」
「………どうです?」
「ん…んー…んんー…………ほえ?」
「…」
「あれー?センセーさっきの僕、なんかおかしくなかった?」
「(本当に単純ですねえ…)いいえ、普通でしたよ?」
「そうかなー…?」
「ええ、そうですとも。だから何も気にしなくて良いので……っ!?」
「え?どうかした安西センセ?」
「いえ…いえ、何も…(さっき飲ませた錠剤、マジモノ高純度のLSDでした)」
「うわあピンクのゾウさんだあ!!あっははぁー!!」
「ああ、もう幻覚まで見えて…」
「神がー!!神が僕に語りかけてくるー!!」
「…まあ良いです。大丈夫ですよ高屋敷君、先生ちゃんと責任を取ってあげます」
「うわあああ虫が虫が毛穴からー!!ぐわあああああぁぁーーー!?!!
「君が禁断症状で苦しまないように、死ぬまで投与し続けてあげますからね☆」

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