「さて、今日は身体検査です」
「大学初日でいきなり?」
「学生の体力筋力その他を調べて、それに見合った学科に振り分けねばなりませんからねえ」
「自分で選べないんだ…」
「まあ高屋敷君は一々検査などせずとも、ロリ女装学科ですね」
「なにを学ぶ学科なんだよ!?」
「え?そりゃロリ女装を…」
「当たり前かのように言うのをやめろー!!」
「まあまあ、あまり怒らないで下さいな。血圧測定で正確な数字が出なくなりますよ」
「あう…ま、いいや。んっとー最初は内科検診だよね?」
「ええ、ですから早く脱いで下さい」
「なんで!?やだよ!安西センセお医者さんじゃないでしょ?」
「いや、医師免許持ってますよ」
「持ってなくていいのに!」
「あ…でもまあ、君は検診しなくても健康でしたねえ。昨日食べた時も別段おかしな味はしませんでしたから…寧ろ、大変美味でしたよ」
「ああ嫌な診断方法。それで医師免持たれたら昨今の医療崩壊が喜ばしく思えるね」
「ははは、なかなか言いますねえ高屋敷君?そんな君の血圧測定は頸動脈を切り裂いた時に上がる血飛沫の高さで測ってあげますよ☆」
あぎゃああごめんなさいもう言いませグベバッハアー!?!

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「…あれ…生きてた」
「ああやっと起きましたか。寝ている間に身長体重レントゲンその他諸々恥ずかしいところまで、全て検査してあげまし

たよ」
「余計なことしないで」
「で、ですねぇ…この数値から視て君は……普通科です。君は平凡な凡人ですから普通科です」
「あっそ…悪かったね凡人で。…大学の普通科ってなに?」
「まあ、凡人を育成する学科です」
「ムカつくー」
「大丈夫ですよ、ちゃんと一般的な企業に就職する為の教育をする学科ですから。然したる騒ぎの少ない学科ですよ?」
「うーん、まあセンセから酷い目にあう分、授業は平穏に過ごしたいし。まともな所にまともに就職出来るんなら文句ないよ。暗殺者とか黒魔術師にはなりたくないもんね」
「納得してくれて嬉しいですよ。…いえ、やはり嬉しくないです」
「ふえ?なんでさー」
「君が我を張って普通科は嫌だとごねたら、強制的に別の学科に入れるつもりだったのです」
「やな予感するけど、なに科に入れるつもりだったの?」
「調理学科の、花嫁修業部門に☆」
だから嫁に娶ろうとすんのやめろー!!

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