「ただいまー」
「お帰り智裕、安西先生いらっしゃってるわよ」
はあ?!


ドダダダダダダガチャバターーン!!


「おや高屋敷君、お帰りなさい」
「人のタンス勝手に開けて下着漁ってんじゃねえよ変態やろー!!その手に持ってるのはなんだアホー!!」
「やはり男の子のタンスは色合いが地味でつまりませんねぇ」
「あったりまえでしょ!ピンクとか水色のガラパンが入ってるとでも思ったの?」
「ですが腰パンをしている生徒は、なにやらキティちゃんのピンクガラパンとかウルトラマンの水色ガラパンとかを

履いていますよ?」
「知らないよ。僕腰パンしないし」
「ふうん…まあ良いです、どうせこんなことだろうと高屋敷君のタンスの中身を華やかにする物を持ってきましたから」
「…花でも飾るの?」
「あっはは!いやですねぇ高屋敷君たら…そんな馬鹿なことする訳ないでしょう?」
「じゃあなに?」
「現役女子高生のパンツ○○人分です」
「はあ!?」
「しかも全て脱ぎたてですよ。マニアが涎を垂らして羨ましがる一品です」
「ちょっと待ってあっさり言ってるけどなに言ってるの?ねえ、ちょっと、なにヤフオク?」
「いやですねえ高屋敷君たら、そんなところで買ったものは脱ぎたてと呼べませんよ?これは今日学校で出くわした女子生徒全員に声を掛けまして、勝率十割で頂いてきたものです」
「ホントパンツ脱がすの上手い人だなー…男だろうと女だろうと笑顔一つで脱がせるもんね…」
「生徒に手は出しませんよ?」
「出してるようなもんだよ」
「大丈夫ですよ、うちの学校は可愛い女子が多いですし、その中でも厳選した可愛い下着を持ってきましたから」
「なにが大丈夫なのか全然解かんない!!やめてよ持って帰ってよ!!」
「『ごめんなさい、今日あんまり新しいやつじゃなくて…』とか言われると可愛いなあと思いますけれど、『ごめんなさい、今日トランクスで…』と言われると本当に溜息を吐きたくなりますよねえ」
「そんな人いるの…?」
「意外にいますよ。楽らしいですが…流石にスカートの時に履くのはどうかと思いますね」
「あー聞きたくない聞きたくない女の子に幻想見てるまんまにさせておいてくださいお願いだから」
「そろそろ直視した方が良いと思いますけれど…そういえば下着で思い出しましたが、高屋敷君はなかなか胸が大きくなりませんねえ〜…」
「胸を揉むな得ろ教師!!」
「え?ああ、直に揉んだ方が効果的ですよね。はいバンザーイ」
「脱ぐかっ!!あっちいけっ!」
「折角高屋敷君に似合うブラを用意しているのですが、まだまだ機会に恵まれそうにありません。残念です」
「一生恵まれないから覚悟しときなよ。それにどーせ白とか水色とかロリコン趣味のブラジャーでしょ」
「いえ、茶碗とか…」
茶碗!?
「絆創膏…いやガムテープも捨てがたいですけど」
「なに考えてるの本当に!?!なんでこんな人間がモテるんだろ!?」
「顔と金です」
「ちくしょー女なんてクソ食らえ!!」
「モテているのは女性だけではありませんが、駄目ですよ高屋敷君。女性に絶望しては、自分が女性になった時自己嫌悪になってしまいますよ」
「ならねえー!!安西先生が変な事しない限り女の子になんかなりませんー!!」
「嘘を仰いこの女顔、その顔は立派な可愛い女の子へと花開く顔ですよ☆」
「帰れー!!もうこれ全部持って帰れー!!」
「えー?」
「えーじゃないよ帰って!こんなの見られたら僕が母さんに変態に思われちゃうでしょ!?」
「…では、高屋敷君の下着を一枚くれるなら帰ります」
「は?」
「ですから君の下着を…」
「やだよ!なにに使うんだよ!!」
「大した事じゃありませんよ、ただこのまま帰るのが何だか腹立たしいので嫌がらせをして帰りたいだけです」
「もう十分嫌がらせしてるのにまだ足りないの…?…まあいいや、はい。ホントに変な事しないでよね?」
「ありがとう御座います。計画が成功して良かったですよ」
「…計画?」
「いや〜、やっぱり呪いに使うのは直接肌に触れるものが最上でしてね。特に本人の許可を得て手に入れたものは本当に面白い事が出来て………おっといけない、喋り過ぎました…では、また明日学校でね、高屋敷君☆」
ま、待てー!!返して下さい安西先生…明日僕ホントに生きて学校行けるんですかちょっとー!!!

 BACK