「死にたい」
「へえ」
「慌てろよ!生徒が鬱状態だったら慌てろよ!!」
「その程度で欝だなんて言っていたら殴り殺されますよ、精神科医に」
「?鬱患者じゃないんですか?」
「そんな気力は持っていないのですよ」
「へー」
「ま、冬ですし…精神病でなくとも気力がなくなるのも頷けます」
「なんで冬だと元気なくなるの?」
「日光に当たらないと何だかこう色々あってテンションが低くなるのです。説明は面倒なので自分で調べなさい」
「理科教師なのに!」
「解決法くらいは教えてあげますよ。日光でなくても…そうですね、カメラのフラッシュ程度の明るさな強い光を浴びれば、大分改善されるそうですから…やってみましょうか」
「うん…なんかそれすらめんどいけど頑張る…」
「大丈夫ですよ、先生が全部セッティングしてあげます」
「ホント?ありがとー」
「ではこっちにいらっしゃいな、用意は向こうにありますから」
「うー?抱っこして連れてってよー」
「やれやれ……よ…っと。ちゃんと掴まっていて下さいね?」
「はぁーい」
―――――――――――――――
「はい、降りても良いですよ」
「んしょ…って、なにこれ?撮影スタジオじゃん」
「カメラのフラッシュと言ったでしょう?」
「でもフラッシュなんて一瞬だよ…?」
「長時間連続で撮れば良い事です。早速撮影開始ですよ、そこに乗って下さいな」
「…なんでベッドなの?」
「はい可愛いですよ高屋敷君。それじゃあ一枚脱いでみましょうか」
「いかがわしい写真じゃねえか誰が脱ぐか!」
「あれ?脱ぐのは嫌でしたか。ではこのナース服を…」
「コスプレ系もお断りです!!しかもそのナース服なんかマニアックだな!?」
「少し拘ってみた一品です。うーんコスプレも嫌でしたか…では縄化粧を」
「だから脱がないってば!!」
「ああ、そうでしたね。じゃあ着衣緊縛で」
「マニアックだって言ってるじゃんかぶっ殺すぞ!!」
「じゃあチャイルドポ…
「死ねー!!あらゆる意味で死ねー!!」
「高屋敷君たらとっても大きな声ですねえ」
「当たり前だ大声で叫ぶに決まってるよ変態教師!!」
「それだけ大きな声が出れば、もう気力はたっぷり出ましたよね」
「…ふえ?え、じゃあ、今のは本気じゃ…?」
「君に元気が出たみたいで良かったですよ」
「ねえ安西先生、僕、安西先生の真意が読めなさ過ぎてそろそろ疲れたよ」