「…で、ブルーシートを血に染めている高屋敷君、お弁当は美味しいですか?」
「あはははは、血を吐き散らかしてるけど周囲に血臭漂いまくりだから全然違和感ないや」
【なら問題無いな】
あはははは!!
「良かった、高屋敷君がまた新たにトラウマを背負ったかと思いましたが元気一杯で安心ですよ」
「気付いてよ、言葉にならないSOSに気付いてよ。虚ろな目と壊れた笑い声に気付いてよ」
「大丈夫、気付いていますよ。気付いていて無視をしているのです」
【自力で立ち直れ】
「せめて立ち上がるのを邪魔しないでよ!!」
「ところで高屋敷君はこの後何の競技に?」
「え?えーと…テニスだったかなあ…」
【ほう、それなら弁当の後直ぐだな。まあ横っ腹が痛くならんよう気を付けるようにな】
「もう内臓潰れて死ぬほど痛いし。…ところでテニスってどうやるの?分身とかするの?」
「君が何を読んでそんな勘違いをしているのかわかりませんが、出来るものならやってみなさいな」
「そんでー他にはどんな競技あるんですかー?生徒はプログラム貰ってないよ?」
【実はまだ決まっとらんのだ】
「そうなのですよねえ」
「えええ?!どんだけ出たとこ勝負なの!?」
「いやー今回は時間が無くて…今体育委員に考えさせているんですけれどねえ…(ガー…ガッガガガ…)…っと無線が…


はい、安西です

……ああ、そうですか。御苦労様

…ええ……ええ、まあそれで十分でしょう

では、引き続きお願いしますね」


【何だ?】
「後半の初めにする競技が決まったそうですよ」
「なにに決まったの?」
「高飛びです。バーは鋭利な金属で出来ていますから失敗したら死にますよ」
「なんでわざわざそんな事をするんですか!!」
「失敗には死を」
「どこの闇組織なんだよ!?」
「だって、今年は見て楽しむ事も目標にしているのですもの」
【場を白けさせるような事があれば血で贖え】
「悪魔だー!!悪魔だアンタらー!!」


〔(…タン タタン タタタタタン……)〕


【…お…後半戦が開始だな】
「この曲は【天国と地獄】ですね。運動会では定番の」
【勝てば天国負ければ地獄。か】
「まあ勝ってもPTSD背負いますけどねー。あっはは!」
【ははは、違いないな!!】
笑えねえよサディスト教師共ー!!!

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