♪宮崎さんちのツトム君ーなんだかこの頃変よー?どおしたのっかっなー♪


ガララ


こんにちは安西センセー!!…どうしたの変な顔してー?」
「…歌詞が違っていますよ」
「う?」
「宮崎ではなく、山口です」
「えー?!そうなんですか?もー…父さんにウソつかれたぁ…」
「前にもお父様に騙されていましたよねえ」
「そうなんですよー、父さんいっつもウソつくんです。僕いっつも騙されてるんですよぉ」
「…君のお父様とは気が合うかもしれません」
「合っちゃやだー」
「ところで高屋敷君、指輪をあげましょう。ダイヤモンドなのですけれど…」
いらねー!!絶対いらねー!!!
「……そんなにも熱烈に否定しなくても…いくら私でも傷付きますよ?」
「どうせペアリングなんだ!『婚約指輪ですよ☆』とか言って僕の人生を闇に落として遊ぶつもりなんだこの結婚詐欺師!ある意味偽装結婚!!」
「日に日に際疑心が強くなりますねぇ高屋敷君。予想を外してすみませんが、一つしかありませんよ?掘り当てられませんでしたので」
「は?掘り当てた?」
「昨日、採掘に行って遊んできたのです」
「仕事、したら?」
「やっていますよ?」
「ウソくさあ…」
「それ以上言ったら死にますよ」
「…ごめんなさい」
「さ、手を出して下さいな。きっと似合うと思いますよ」
「う…うん、ありがとございます。……あれ?」
「ん?」
「あうー…これ可愛いですけど、サイズ合ってないですー…」
「中指に九号で?」
「うん」
「細い指ですねえ〜…仕方の無い、今度直しておきましょう」
「あ、ううんいいですよう。チェーン持ってるし、ペンダントトップにするから」
「そうですか?」
「うん、ホントは指輪ってあんま好きじゃないし。痒いんですもん」
「痒い…?金属アレルギーですか?」
「んっと、どっちかって言うと、邪魔」
「そうですか」
「うん。じゃこれ貰っときますね。安西センセ、ありがと♪」
「いえいえ。…ところで高屋敷君、手を見せてくれませんか?」
「いいですよー。はい」
「…ふうん……本当に細い…というよりも全体が小さいのですね」
「う゛ー…だっておっきくなんないんですよう」
「おや、私と1.5間接分違いますねえ」
「そ、それは先生がでっかいからでしょ!…そーいやセンセの手って、おっきいのに骨張ってないですねー?」
「ええ…どちらかと言うと女性の手に似ていて」
「女装ばっかりしてるからそうなるんじゃないの?」
「君はショタキャラだからその手の大きさなのでしょうねえ」
ちっ違うもん!!
「そういえば、かの有名なレオナルド・ダ・ヴィンチは女性の様に優しい手をもっていましたが、その手は鉄で出来た棒や馬蹄を鉛のように捻じ曲げることが出来たそうですよ」
「センセは鉄棒捻じ曲げるどころか鉄塊千切るじゃん。僕始めて見た時、アルミホイルに包んだ食パン千切ってんのかと思った」
「……指相撲しましょうか、高屋敷君?」
「ヤだよ!!」
「まあまあ良いじゃないですか…せめて握手を」
「やだって言ってるのー!!は、離して…離して…って…く…このっ……うわあ!?
「おやおや、大丈夫ですか高屋敷君?引っくり返って」
「いたた…はう、おしり打ったあー…もう!センセ急に手ぇ離すからあ!!」
「ん?離しましたか?」
「は?だって離さなきゃ転ぶ訳…な……ななななな?!?」
「…あ」
わああ取れたー!?!センセの手ー取れたあー!!!
「ああ…全く全く、高屋敷君が引っ張り過ぎるからですよ?」
「ちょ?!え、なに?義手?義手なの?!」
「違いますよ。…ほら、動くでしょう?」
どうして身体に繋がってない手首が動くんですか?!いやあ気持ち悪いって言うかいい加減離してよ気持ち悪いよー!!
「…」
「うぎゃ!?ちょっと止めてよなんで腕這い登ってくんの?!キモい!!と…取れない!止めてよー!!」
「あはは」
「なに笑ってんのキモいよー取ってよー!ホラー映画僕嫌いですー!!」
「…」
あぐっ!?!
「よ…っと」
「が、あがっ!?な…ぎぃっ…なにする……苦し…えぐあっがっ!!首、絞めないで…うぐう!!」
「…」
「ひっ…は、あ…くっひぃっ…いぎ…あっあがああ!?!(ゴキョッ!!)





(ゴキ…メキメゴッ…ブチブチブチグチョブチュ………ゴドン!!









「…ああ、千切れてしまいましたねえ」

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