「あの…安西センセ、僕…こうゆうの初めてで…」
「ふふふ…大丈夫ですよ高屋敷君?先生がじっくり教えてあげますのでね…」




「あーもーわっかんない!先生もう解んない!!基礎が出来ないのに応用なんてー!!」
「はいはいちょっと待って下さいね〜今基礎問を作ったらゆっくり教えますから」
「まだやるんですか!もうやーですよー。三時間もぶっ通しじゃないですか!!」
「良いからやりなさいホラ」
「やだ!もう絶対いやあ!!やり方解んないですもん」
「やれやれ…良いですか高屋敷君?数学は考えれば考えるほど力がつくのです。解らないからとすぐ投げ出して回答を見るなんて愚の骨頂ですよ?」
「知らない知らない!もう帰りたい!!」
「ん?死にたい?」
わああやります!やりますからその広辞苑下ろしてください!!」
「素直にそう言いなさい。…と言いたいところですが、無理してやっても無意味ですしねえ…少し休憩しましょうか」
「やたー♪」
「はいどうぞ」
「あ、ありがとう御座いますわざわざコーヒーなんか…」
「いえ、コーヒーではなく焦げた鍋を洗った汁で」
「ぎゃあ!飲んじゃった!!」
「昨日煮物を焦がしてしまいましてねえ〜」
「その洗い汁を客に出す理由がわからない!」
「あはは、まあまあ…はいどうぞ」 
「あ…コーヒー牛乳?」
「いえ、泥水ですが」
なんでだよ?!
「高屋敷君には泥水啜ってるのがお似合いだと思いましてねえ…」
ちくしょうこのやろう!!
「それではお茶でも」
「まともなのあるじゃないですかー!最初っから出してくれればいいのにもう」
「毒入りでも良かったのですか?」
いらないよ!!
「高屋敷君、少しイライラしすぎですよ?小魚とか牛乳をちゃんと取っているのですか……ああ、取ってませんねえ見るからに」
「身長の話すんな!イライラしてんのは先生のせいだよ!!もうツッコむの疲れたー!!」
「ツッコまなければ良いでしょうに」
「あ、言いましたねー?もう先生がボケようがどうしようが僕知りませんからね!良いんですか?!」
「別に構いませんよ」
「あ…後で謝ったって知らないですからねー!!」
「はいはい…」



「……ツッコまなくなるととたんに暇だあ…」
「君のキャラな訳ですからねえ〜」
「………うー…」
「何を恨めしげな目で見るんですか」
「…」
「ボケてなんてあげませんよ」
「…うう…うあーん!!謝ります!謝りますからまたツッコミやらせてくださいよー!!僕はずっと先生の相方でいたいですようー!!」
「成る程。それでは式場を探しに行きましょうか」
ちょ!後半しか聞いてなかったでしょ?!誰が人生の相方を務めたいなんて言ったんですか!!」
「まあまあお茶でも飲んで落ち着いて」
「毒入りの茶を勧めるなよ!!」
「あ、うっかりしてました。はい泥水☆」
「もういやああ!!」
「…さて、高屋敷君がツッコミに復帰した事ですし。そろそろ勉強を再開しましょうかねえ〜」
「あ、あれ?!僕全然休んでないよ!?」
「知った事ではありません。さあどうぞ基礎問プリントです、これが出来なければ夕飯の食材ですからね」
夕食抜きではなく?!


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