「まあ、感情を押し殺すのが上手くなったら高屋敷君は可愛くないですよ?」
「…だって……」



『ツッコミには不適格な要素ですからね、安西先生。流石、相方を見る目は素晴らしいです』



わあああああ!?!か、会長!?」
『敵の殲滅が終了致しました、安西先生』
「やー!!血塗れでこっち来ないでください!!」
「おやおや、肩に視神経の一部が付いてますよ?大腿骨の一部も」
『あ、申し訳ありません。わざわざお手を汚してまで…ハンカチを』
「ああ、いえ、良いんですよ…高屋敷君?良い子良い子してあげますね☆」
「人の頭で血を拭くな!こっち来るなー!!
『ハンカチ使うかい?』
「ありがとう御座いますー…さすが会長!一般生徒に優しいなあ!!それに比べて安西先生ときたらまったく!」
『そんな風に言うのは良くないよ。安西先生の愛情表現なんだから』
「え、僕そんな愛情ならいらない」
「流石解ってますねえ会長君。そろそろ相方を交換する時期かもしれませんねえ〜」
!!?
「いい加減飽きてきましたし」
「う…うわあああーん!!安西先生の馬鹿!もう実家に帰ってやるー!!




『…安西先生お言葉ですが、あんなに泣きながら走って帰っては視界不良で事故に合うのでは?愛情とは言えあまり虐めては…』
「もちろんわかっていますよ。うちの学校の教訓第十二条に則って、ね」
『【生かさず殺さず】ですね。流石安西先生です』
「まあ殺すべきときは殺しますけれどねえ〜」
『殺すと言えば安西先生、例の計画はどうなっているのですか?』
「んー…概ね順調、と言った所ですかねえ…」
『順調…校長先生と安西先生。貴方方が何を目的に何を行おうとしているのか、俺にはさっぱり解りません  …俺はこれでも、この【私立挫賂眼学院高等学校】の生徒会長で、其れなりの力を持っているつもりです。勿論御二方には遠く及びませんが……ですが、この際言わせて頂きます。どうして俺が蚊帳の外なのですか?校長先生からの指令が一般生徒に気付かれない様にだけなのはどうしてなのですか?俺では力不足ですか?』
「……君の実力は私共も高く評価していますよ。ただ、人には向き不向きがあるというだけです」
『…』
「そんなに深く考える事はありませんよ。君は自分の進むべき道を進みなさい、出来る限りの速さで」
『そうですね…解りました。申し訳ありません、独り善がりな事を言いまして』
「いえいえ、君は素晴らしい生徒ですよ?」
『はい、ありがとう御座います安西先生
 …校長先生、そして安西先生を始め教師の方々に今一度忠誠を誓います。全ては我が【私立挫賂眼学院高等学校】の為に』
「ふふっ、それはそれは…頼もしい限りですねえ…」

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