(『どうすればいいんですか安西先生?生徒会長?』『今回の戦闘には園芸部員がいないんです!!』『こうしている間にも花が!!』『ああ!!園芸部員が丹精篭めている花が踏み躙られて!!』)

「ね…あの……みんな真面目にやってるんですか?ふざけてない?」
「いえ、至極真面目ですよ」
『生真面目だよ』
「…そうかな…」
「当然です、高屋敷君今生徒手帳持っていますか?」
「え?今?持ってないですよう」
『安西先生、俺のでよければありますが』
「ん、流石ですねえ…お借りします。……えー…っと…あ、ここです。読んでみて下さいな高屋敷君?」
「えっとお…《私立挫賂眼学院高等学校校則第27条。立ち入り禁止区域には何人たりとも侵入を禁ず。尚、之を犯した者は罰として死の処分が与えられる》……なんじゃあこりゃあ?!
「園芸部員は花壇のみ入る事を特例として許可されていますけれど、ねえ」
「死って、死って何なんですか?!」
『生物の生命活動が終止すること。宗教的には彼岸に赴くことをいい、魂の更生ないしは転生を意味する。
心臓死は3兆候死とも言い、心臓停止、呼吸停止、瞳孔の散大固定が条件で…』
「いやカイチョー?!そんなこと聞いてるんじゃないですから!」
「うちの学校と常に隣り合わせにあるものの事ですよ、高屋敷君」
「うっわあ…解かりやす」
『素晴らしい解説です、安西先生』
「さって…と……どうしましょうか、ねえ?」
「せ、センセ…もしかして怒ってますか?」
「まあ…花は好きですしねえ……手折る時が実に楽しいですものね」
「(怖い思想だなあ相も変わらず!!)」
『このままだと被害は甚大なものになりそうです。…安西先生にご判断を願います』
「んー…解かりました、戦闘者全員に花壇への立ち入りを許可します」
『?!い、いいのですか?』
「構いませんよ、多少の犠牲はやむを得ません。一刻も早く、花を踏む無粋な方々の足を無くしてあげて下さいな」
『…解かりました』



(『総員に命令する!花壇への立ち入りを許可!!敵の排斥に全力を計れ!!』)
(『うおおおおお!!』ドゴォオオオオオン!!ドカァーーーン!!チュドォーーーーン!!ドバァーーーン!!『ぎゃああああ!!』)






「ねー安西先生」
「何です高屋敷君?」
「ギャグをやりたいんですか?シリアスをやりたいんですか?」
「…まあ良いじゃありませんか、一粒で二度おいしいですよ?」


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