ガララ


「安西先生、こんにちはー…ってなんじゃあこりゃあ?!」
「おや高屋敷君、いらっしゃい」
「な、なんですかこの異常な量のプレゼントの箱みたいなのー?先生どこにいるかわかんない、どこ?」
「…美化委員に爆破処理を頼まないといけませんねえ〜」
「爆破!?!ヒドい!!」
「ですが、こういうのは危ないのですよ。ライトなもので結婚届けが入ってたり、血文字で書かれてたり、【ファウスト】と同じ量の恋文が入っていたり…ヘビー級では……ま、聞かない方が良いですね」
「…」
「特に食品関係は非常に危険です。それが女性からだったりすると危険は五倍に跳ね上がりますね。…女性がおまじないを好むのは、高屋敷君も知っているでしょう?」
「…はあ…」
「男性ならば心中目当てに劇薬を入れるのですけれど、女性となると髪の毛や唾液、経血等を入れたりしますからねえ〜…そうすれば相手を惚れさせる事が出来ると、思ってるみたいですよ」
「…」
「少なくとも、催淫薬は初期設定で入ってますね」
「…人間不信になった」
「モテる男は辛いって事が解りましたか」
「そういや、なんで今日はこんなに貢物が多いんですか?」
「おや、知りませんでしたか?今日は私の誕生日です」
「ええ!?安西先生今日誕生日だったんですか?!」
「そうですよ。今日で二十五歳です、四捨五入すると三十路ですね」
「は、はあ…じゃなくて!なんだもう水臭いですよぅ〜、言ってくれればプレゼント買ったのに」
「気を使わなくても良いですよ。高校生じゃ高が知れてますし」
「な…何を欲しがってるんだ…」
「んー…マンション?」
愛人?!
「ですので、気持ちだけ戴いておきますよ」
「でも〜…僕の誕生日にはケーキとか買ってくれたじゃないですか…ね、いまからでもなんか買ってきますから、欲しいもの言って?なんでもいいから」
アメリカ
「…できたら高校生のお小遣いで買えるものを…」
「…んー……ああそうだ、一つだけありますねぇ」
「え!なになに?!なに欲しいんですかー?」
「高屋敷君の…身体」
「…え」
「何でも良いのですよねぇ?」
「そっ…そうですけど…でもっそんなベタな…て言うか、あの、え?本気?」
「……高屋敷君…」
「あ、安西せんせ…っ……」


    







「うあああー!?この魔法陣みたいなのなんですか安西センセー!?なんで僕を磔るんですか安西センセー!!?
「いやぁ〜助かりましたよ。丁度、生贄が一体入り用でして」
このヤロウ人の優しさを踏みにじってんじゃねえよ!!
「いやですね〜、これでも非常に感謝していますよ?高屋敷君、ありがとうございます。先生とっても嬉しいです」
「喜ばれても嬉しくない!!」
「それじゃあ最初に生き血でも戴きましょうか☆」
ぎぃやあああぁぁあーー!!

BACK