「…高屋敷君、高屋敷君?いい加減に起きて下さいな」
「…………う、ん……ん…ー…」
「……(バシンッッ!)」
「あぎゃあああ!?!うわあ安西先生!寄らないでくださいーー!!!」
「失礼な子ですねえ…私が何をしたと言うのです?」
「ええー、あれだけの事をやっておいて何を白々しく?!」
「ああ、さっきの、ですか?いやですねえ〜…たったあれだけの脅しで気を失うなんて、我が【私立挫賂眼学院高等学校】生徒の名折れですよ?大体冗談だと最初に言っておいたじゃないですか」
「どこが冗談なんですか!どう見ても本気丸出しだったくせに!!」
「ああ煩い…起こしてあげたのに礼も言わずに怒鳴りつけるなんて、幼稚園からやり直した方が良いんじゃないですか?」
「鞭で起こすなよ鞭でー!!自分こそ道徳習い直した方がいいんじゃないですか?!」
「これが私の道徳です。愛の鞭、ですよ」
「教師辞めろ!!」
「はいはい、戯言はその辺にして掃除を再開しましょう。鉄仮面にバーデン・バーデンの処女と鋼鉄の乙女、異端者のフォークに魔女の楔、リッサの鉄柩。他にも沢山拷問用具があるんですからねえ?
……あ、もちろん終わるまで家には帰しませんよ?」
「もういやああーーー!」
「叫んだ所で終わるまで逃がしませんよ…。398456792番君、この貞操帯向こうに運んでくれますか?」
「え?…何言ってんですか?」
「ん?ああ…すいません、うっかり固体識別番号で」
「何ですか固体識別番号って?」
「あはは、まあまあ…さあ早く運んじゃいましょう、高屋敷君?」
「ああ待ってください!!固体識別番号って何なんですかーー!!?」
「何でもないですよ、けっして生徒を家畜呼ばわりしている訳では」
「呼んでるんだ!家畜だと思ってるんだ?!」
「呼んでいませんってば…第一、高屋敷君は愛玩動物ですよ」
「大して変わんないよ!!僕もうおうち帰るーー!!」
「やれやれ、大人しくすれば良いものを…高屋敷君、コレちょっと飲んでみてくれますか?」
「え?何ですかコレ?」
「まあ、ありていに言えば洗脳薬です」
「うわー!!僕をどうする気なんだ!?」
「だって高屋敷君、外見は可愛いですけれど性格は可愛くないですしねえ」
「何を言うんですか!僕の可愛さはご近所でも評判で毎日ご年輩の方からお菓子を貰うほどなんですから!!」
「へえ…まあ、陰ではあんなことやこんなことしてますけどねえ〜」
「な!何言ってんですかあ!?僕そんな腹黒キャラじゃないもん!!」
「…私と?」
「してない!そんないかがわしい行為はもっとしてない!!」
「これさえ飲めば、私から与えられる全ての事を喜んで受け入れる様になりますよ。それが望まない事でも…ね」
「うわああ!犯される!!」
「まあ兎に角飲んで下さいな、さあさあさあ!!」
「いゃあああああーーー!!!」