「うわーん学級委員長が死んだー!!安西先生のせいだー!!」
「いやですねーそんな事言うなら、君が私に無線機を渡さなければ誰も死ななかったんですよ?」
!?!
「そうでしょう?」
「は…犯罪の片棒をかついでしまった…」
「まあまあ高屋敷君、人間は他の生命を犠牲にしないと生きていけないものなんです。そんなに気を落とさずに」
「先生のはただの娯楽じゃないですか!!」
「そしてその快楽殺人の幇助をしたのは君ですよね」
「うあーん!!罪の重さに耐えかねるよおーーー!!」

「えっく、えっく…もうヤダこんなガッコ…」
「いつまで泣いてるんですか高屋敷君?もう次の競技始まっちゃいますよ」
「ひく…短距離走終わったんですか?」
「ええ、この競技の難点は爆破後のコート処理が面倒な事ですねえ…」
「……犠牲者は、何人でましたか?」
「君が手を下したも同然な死亡者が24人ほど」
「もう言わないでくださいー!!」
「次は騎馬戦でしたか。これはコート処理が簡単ですね」
「え?簡単?じゃあもしかして普通の…」
「ええ、奪い合うだけです」
「何を?」
「首を」
「…」
「上に乗る生徒には鉈か日本刀か鎌を選んでもらってるんです。来年はチェーンソーも加えようかと…
ケーイーサーツー!!ケータイどこケータイー!!!?」
「ふふふ…無駄ですよ。妨害電波を流していますし、万一目を盗んで逃げる様な生徒にはフェンスに流れている電流で黒焦げになってもらいます……大人しく最後まで参加しなさい?君の為に言ってるんですよ?」
「あ…あわわわわわ……バトロワみたいになってきた…」
「いやですねえ、それは違いますよ?うちの学校は飽くまで頼もしい生徒育成の為にやっています。勝負という物は時の運、他者を蹴落とす気概…他にも沢山の資質が必要なんです……受験然り就職活動然り、恋愛にとて勝ち負けが存在するのですよ!!世界には勝ちか負けか!1か0か!!全ては二分されるんです!!」
「うわあ…正論に聞こえる…」
「私ども教員一同は、君たち生徒の為になら…悪魔にだってなるんですよ」
「安西先生…」

ガー…ガッガガガ…【校長だ…】
「安西です。…はい、あ、決まりましたか……三年に?はい解りました、では私は二年生に……ええ…はい…あ、で掛け金は幾らに致しましょうか?…五万で…はい………では」
掛けてんじゃん!!やっぱ生徒はオモチャかよ!!?」
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