「安西先生推薦入学がしたいです!!」
「…知ってますよ?」
「いや、そろそろ忘れられてるかなあって」
「ああ…元ネタの意味が無くなりますからねえ…」
「って言うか安西先生推薦のノウハウを教えてくれるとか言って一回も教えてくれた事無いですよ!?たまには進路指導員らしい事してくださいよ!!」
「んー…まあ良いでしょう。高屋敷君、棚から資料とってくれますか?」
「意外と素直にやるんですね…先生!!昨日まで進路資料だった棚の中が全部絵本に変わってるんですけど?!」
「ああ、そういえば昨日入れ替えたんでした」
「どうして絵本に入れ替えるんだよ?!」
「どうしてって…そこに絵本があるからです」
「いや登山家じゃないんだから!資料はどうするんですか資料は?!」
「『はたらく人たち』って本がありますから、それでも読んで調べて下さいよ」
「あホントだ…ってこれも絵本じゃん!!……あれ?何ですこの本、洋書?NECR…読めないや。どれどれ(ドガァ!!)グッハ!!いったー!!何辞書で殴ってんですか安西センセー!!?」
「いやあ危なかったですねぇ…駄目ですよー高屋敷君、君がこんな本読んだら向こうに行って帰ってこれなくなっちゃいますよ〜?」
「む、向こう?」
「キ印になっちゃうって事です☆」
「…読むと気が狂う?NECR……まままままさかそれネクロノミコン……」
「へえ?よく知ってましたねぇ。そうです、禁断の異端書と言われる本来【アル・アジフ】と呼ばれ、ウマイヤ朝のカリフの治世中に活躍したというイエメンのサナアの【アブドゥル・アルハザード】によって西暦730年頃にダマスカスで著わされたあのNECRONOMICONです」
っぎゃああああーーーーー!!実在したのかよっつーか何で学校にあるんだよ!?うわあ!!普通に読んでる!!?」
「ははは、ある程度のレベルがあったらこの位読めますよ?図書室にも絵本化した物が置いてありますし」
「時々倒れる生徒がいるのはそのせいか?!あんなドグラ・マグラがいっぱいあるような図書室いやですよ!!」
「何なら狂わない程度に要約して読み聞かせてあげますか?」
「結構ですよ!!」
「どこが良いですかねえ?此処なんかギリギリで…」
やめてください安西センセーーーー!!!!!
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