なんだか朝から見られてる気がする…

なんか寒気もするし…ストーカーかなあ…

いや、ストーカーなんかの前にもっと怪しいのが…



「安西先生ですよね?」
「あ、バレてました?気配消してたんですけれど」
「やっぱりか!気配って言うかパターン読んじゃったよ!?なんですかもう止めてくださいよ背後から!!まさかホントに変な事考えてるんじゃないでしょうね?!はっきり言っときますけど僕そんな趣味ないですから!愛人にしようったって無駄ですよ!!」
「いえ愛人をやってるのは私の方なんですけれどねえ」
「何やってんだよ!」
「財政界の大物十人程度くらいですかね」
「あれーおかしいなあ?安西先生って教師だった気がするんだけどなあ〜?」
「泣かないで下さい高屋敷君、教師の堕ち具合なんて今に始まった話じゃありませんよ」
「だからそれを教師が言わないでください……で、なんでつけ回してたんですか?」
「ああそうそう、君の弱みを握ろうと思ってたんですけれどねえ…手元にあるのはインパクトが薄いですし」
人を何だと思ってんだ!ていうか何を握ってるんですか?!」
「まあそれはその時に…」
「脅すつもりなんですか?!教師なのに!生徒相手に脅すつもりなんですね!?」
「何を馬鹿な、当然じゃないですか人として」
あんたの人道の価値観がすごく気になるよ!僕そんなに悪いことしてないのにー!!」
「そう、それなんですよ」
「へ?」
「高屋敷君って今一スキャンダラスな事してないんですよねえ〜…面白くない人生ですね、もっと学校で一人SMプレイとかしてくれれば良いんですけれど」
「いや、それは人生終わりますし。そんな趣味も無いですし」
「ああ本当面白味の無い!仕方ありません、手っ取り早くこの犬とでも交合って下さい。可愛いですよ、ちゃんと訓練もされてますし」
ふざけんな!!
「あ、私との方が良かったですか?」
ふざけんなつってんだろ!大体犬もどっから持ってきたんだよ?!」
「…聞きたいですか?」
「え、あ、いや」
「聞いたらそこで殺さなくちゃならないんですけれど…聞きたいなら仕方ありませんね」
「聞きたくないってば!止めてくださいよう安西センセー!!」
「…あ」
「え?」
「さっきの犬が…」
「が?」
「………見当たりません」
!?
「何処に行ってしまったのでしょう…リードが外れてしまったようで」
「さ…探せー!今すぐ探せー!!
「えー」
「えーじゃない!どうするんですかあんな危険物野放しにしてー!?」
「大丈夫ですよ高屋敷君、そのうち帰ってきますよ」
「その間に取り返しのつかないことになったらどう責任取るんですかー!!」
「そういえばあの犬、素人専門なんですよねぇ〜」
余計やばいじゃないですかぁー!!
「大丈夫ですったら、ちゃんと責任は取りますよ。一生相手には不自由させません」
「取れてない!全然責任取れてない!!
「やっぱりゴールデンレトリバーかラブラドールですか?小型犬も結構可愛いですよ?」
「なんで僕に聞くんだよ!いいから探しに行ってよ!!」
「ははは、だって高屋敷君。うしろうしろ」
「え?」


『わうん(バフ)!!』


っぎゃアあぁぁああァァぁアあああぁぁーーーー!!?!いやあどいてどいてセンセどかせてください助けてくださいいやああぁーーー!!!
「おやおや、押し倒されちゃったんですか?」
「やだやだやだ引っ張んないでったらぁ!やめて変なトコ舐めないで…っ!!…あ、安西センセぇ!!なんで見てんの早く助けて!?」
「ふふ、犬が二匹じゃれあっているみたいで可愛いですねえ…」
なんでほのぼのしてんだアホか!!(ビリリ…)って、いやあー!?ダメだってばやめてそれだけは!やああっ!!」
「今日の晩御飯何にしましょうかねぇ?」
見て!!お願い僕を見て!?晩御飯に思いを馳せなくていいから!!」
「そんな性癖があったのですか?」
「違うよ解れよっていうか解ってるくせに知らんふりすんのやめて(ピチャペチャ)いひゃあぁ!?!」
「…やれやれ、仕方の無い…これ以上は年齢制限をかけなくてはいけませんものねえ」
「ああやっと助けてくれる気になったんですか?!でももう文章じゃなかったらお伝えできないくらい僕危険ですよ!?」
「えー…っと(カチャカチャ…カチン)
「え?銃?撃つの?撃つんですか?!」
「君が助けてくれと言ったのではありませんか」
「そうですけど…でもやりすぎじゃ…(ピチャ)んあっ!?」
「それ程の目に遭いながらも動物愛護の精神を捨てない君には感服しますよ高屋敷君。その堅い意思を讃えてその犬は殺さずにおきましょう」
「う、うん。でも助けてくださいね」
「ええもちろん、もう一匹を撃ちますよ」
「は?もう一匹?もう一匹って何のこ(ドン!!)おぶうげええぇっっ!!?















「…その犬、死姦は仕込んでいないのですよ」

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