「うわああん!!安西センセ待ってくださいぃーー!!置いてっちゃイヤですー!!
「何をグズグズしているのですか高屋敷君!?早く逃げないと……ゲホッゴホン!!…な事になりますよ!」
「なんて言ったんですかあ!?」
「聞いてる暇があったら走りなさい!!」
もういやあー!!
「っと…うっかりしてしまいましたねえ……高屋敷君、ここからは一人で逃げなさい」
「うぇっ!?なななんでですか?!」
「いえ、ちょっと落し物を…」
「ウソくさい!センセとってもうそくさいですよぉ!!」
「窓から放り出されたいですか?」
わああ逃げます逃げます!!それじゃあバイバイですさよなら安西センセ!!





(ぱたぱたぱたぱた…ぱたぱた…ぱた……ぱた……)





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帰り道はお化けに襲われる事もなく

無事に家に帰れました

安西センセはどうなったんだろ?

心配…

は、あんまりしてません

早く学校お休みに入らないかな…


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(……カサ)


【うん?】
『安西先生ですか?』
(ガササッ)ええ、ご名答です……ふう、任務完了。ってところですかねえ〜」
『お疲れ様でした。安西先生』
【御苦労だったな】
「いえいえ、面白かったですしねぇ」
『…』
【アレはどうだった?】
「んー…変わらずですねえ」
【…高屋敷君は、何と言っていた?】
「ああ、それは適当に誤魔化して置きました。余計な事に気付かれては困りますしね」
【ふん…】
「それにしても…まだ半世紀だというのに、アレの回復力は異常では?封印を解かなければどうなっていたか…」
【……食い尽くされていた、かも知れんな】
「前例は?」
【いや、無い。原因も解らん】
「…」
【…】
『学校長先生、安西先生、今生徒会の者から連絡がありまして。指令は果したとの事です』
【そうか】
「ありがとう御座います会長君、君の御陰で随分助かっていますよ」
『いいえ。俺と、生徒会の者が働くのは当然の事です。出来うる限りの事は全力でやらせて頂きます』
「…すみません、事情も言わずに」
『いいえ。俺は無能ですから…お二人の意向に従うだけです』
【……いずれ君にも話そう。どちらにせよ、君の力は必要だからな】
『はい、校長先生。総ては我が【私立挫賂眼学院高等学校】の為に』

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