うう…
あれ、なんか僕地面に倒れこんでます
おかしいなあ…転んだ記憶は無いんだけど…
あれれ?転んだ記憶も無いけど、一時間前の記憶も無いです
……なんで、倒れてたのかなあ?
「ああ高屋敷君、こんな所に落ちていたのですか」
「え…落ちてはいないけど」
「探したのですよ、次は君の出る競技でしょう?」
「うえ!?もうですかー?僕なんかクラクラして…」
「ですが、皆さん待っていますよ?これ以上待たせると体育委員が選手全員射殺すると思いますが」
「いいいい行きます!!」
「それが賢明でしょうねぇ…よいしょ…っと」
「も、持たなくても歩けますよー…大体小脇に抱えられるとか、屈辱なんですけどー?僕ボールじゃないんだからぁ〜」
「はいはい」
「また聞いてない…」
「…はい、降りて良いですよ〜」
「んしょっ!……あれ?なんかバレーは普通ですねー。ボール爆発でもするんですか?」
「いやですねぇ、そんな事しませんよ…良いから早く行きなさい?もう弾込めしていますよ」
「はいはいはーい!!二年の高屋敷来ましたー!!全員集合で(パン)ひぎゃあ!?」
「試合開始前から手負いですねえ。…さて皆さん、ちゃんとフォーメーションに付きましたかー?」
「あ…あああ…腹部が……あれ?安西センセ審判やるんですか?」
「ええ、公正な判断は任せて下さいな。…ん、準備は良さそうですねぇ〜…では、試合開始ですよ」
―――――――――――――――
(ビー)
(「はいAチームさんサーブミスですね、Xチームに一点入りますよ」)
『うあー…やべミスったー』
「大丈夫だってば、まだ一点だし取返せるって…」
(ボゴキッ!!『いぎゃああああぁぁぁ!?!!』)
「え?え?なになに?」
(「言い忘れましたけれど、相手に得点を取られる度自分チームの補欠選手の骨を一本ずつ折っていきますよ〜☆」)
「なんて陰惨な得点表なんだ!!」
(「さあさあ皆さん頑張って下さいな。負けたチームは全員頭蓋骨陥没ですからね☆」)
「重いよ重過ぎるよー!勝つのも負けるのも怖すぎるよー!!」
(「ふふっ高屋敷君、そんな事ではうちの学校の生徒は務まりませんよ?ほらこんな風に、折れた腕を踏み躙れる位でないと…ねえ?」)
(『ひぎっ!?はガァ…あ、がああぁぁあアァァ!!!!』)
(「ははは、良い声で鳴きますねえ中澤君。折角ですからもう一本、イッときましょうか!」)
「…(広い世の中でも、あんなに楽しげに人の骨を折る教師はいないだろうなぁ)」
(「はい肋骨11番ー☆……さて…っと。これで解かりましたか皆さん?相手が死ぬか自分が死ぬか…どちらを選ぶかは、決まっていますよねえ?……では、試合再開といきましょうか」)
「………」
流れに身を任せて、心を閉ざそう
僕は見ない、この惨劇を心に留めない
逃れられないなら、せめて目を背けよう。