「…暇ですねぇ学校長」
【うむ】
「…(仕事は?)」
「これだけ暇だと、腕も鈍ってしまいますよねえ〜…あ、ビーフジャーキー取って頂けますか?」
「(だから仕事は!?体育祭は?!)」
【ああ…ほれ。高屋敷君も食べると良い】
「あ…ありがとございます」
【そうだな、そんなに暇なら…死者蘇生の魔導でもやったらどうだ?禁忌魔術の反魂の術を】
「あー…良いですねぇそれ」
「(禁忌を暇つぶしにするなよ!!)」
「時に高屋敷君、君の弱点は何ですか?」
「いい加減に人の弱みを握ろうとするの止めてください。ロクな人間じゃないなあ先生」
「何を馬鹿な。高屋敷君、君は人類の思考力の発展を馬鹿にしているのですか?」
「へ?」
「そのままぶち殺すより、じわじわ殺った方が楽しいに決まってるじゃないありませんか」
「…先生、アリの巣に爆竹より水派だったでしょ」
「……油でしたねぇ。蟻には限りませんでしたけれど」
【あれは面白かったな】
「ふーん…」
「ですが、そう言われてみると一気に殺るのも良いものですよねえ〜…」
「爽快感は上だと思いますけど」
「達成感は劣りますねぇ」
「でもなんで急にそんな事聞くんですか?弱点も何も、人間なんて脆いものじゃないですか」
「高屋敷君、ちゃんとこの学校から学び取っているのですねえ色々なものを…先生嬉しいです」
【うむ】
「僕は全然嬉しくないよ」
「つまりまあ、来たる体育祭に向けて君への嫌がらせを考えておこうと思いましてねえ〜」
「余計な事しないでください!!僕生き残りたいんだから」
「ははは、では君も生き残る為に情報でも集めたらどうですか?」
「うー…ねー校長先生ぇ〜安西先生の弱点ってなんかないんですか?」
【私が教えると思うかね、それを】
「うう、やっぱり孤立無援なんですね僕…」
「…ああ、暇潰しと言えば…昨日」
【うん?】
「あまりに退屈で、若返り薬を作ったのですよ」
「また怪しいの作りましたねー…この前先生に貰った【人語が話せる薬】野良猫にあげたら、内部から爆発したんですけど」
「ああ…それは作為的です。夢見がちな餓鬼ってムカつくでしょう?」
最悪!先生最悪!!軽くトラウマになったのに!!
「ははは、望むところです」
「ホント最悪…僕の心がズタズタになった…なんで教師やってんのこの人」
【で、どうするんだその薬は?】
「あー…どうしましょうかねぇ〜。氷室さん、使います?」
【お前の身が持たんぞ】
「望むところですよ…骨と皮にして差し上げます」
「…(なんだこのセクハラの応酬)」
「高屋敷君使ってみます?」
「いんないですよー」
【さっきから気になっているんだが…】
「はい?」
「なんですかー?」
【オチは良いのか?】
「…」
「…」
【…】




「…退屈ですねぇ〜…」
【ああ…】
「ホントそう…」





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